京極夏彦「今昔百鬼拾遺 月」感想

小説

京極夏彦先生の百鬼夜行シリーズの外伝「今昔百鬼拾遺 月」を読んだので感想。
ちょいネタバレ注意…?

概要

今昔百鬼拾遺は「百鬼夜行シリーズ」に登場する中禅寺敦子と「絡新婦の理」に登場する呉美由紀の二人が事件に関わるシリーズで、今作「月」は「鬼」、「河童」、「天狗」の別々に刊行された作品を一冊にまとめたものです。

あらすじ

通り魔による「昭和の辻斬り事件」により、呉美由紀の友人が犠牲者となる話。

感想

「絡新婦の理」を読んだのが昔過ぎて呉美由紀は全然覚えていなかったのですが、真面目過ぎるあっちゃんとのコンビが割と良い感じ。事件自体はそうはならんやろと言いたくなる結末でしたが、呉美由紀の最後の説教がエモくて良かったです。土方歳三の話も蘊蓄とケレン味があって良き。

河童

あらすじ

覗き魔事件と謎の尻を出した水死体事件の話。

感想

出だしの河童談義をするお嬢様女子高生達がシュールで笑えます。そんな女子高生がいるかい。
複数の事件や妖怪の話などが上手く絡む辺りが、百鬼夜行シリーズらしくて良かったです。(当然長編シリーズに比べたらかなりライトですが…)
益田くんこんなキャラだっけ…?

天狗

あらすじ

篠村美弥子から高尾山で失踪した友人の捜索を依頼される話。
別の山で友人の服を着た遺体が発見され…。

感想

読後感が悪い、嫌な事件…流石に犯人クレイジーすぎない??
同性愛や偏見といったテーマは分かるのですが、若干クドく感じたのも残念。
最後の対決も危ないって。

まとめ

最後の「天狗」がとにかく読後感最悪でダウナーな気分になってしまいましたが、久々に「百鬼夜行シリーズ」が読めて良かったです。色々と懐かしい…。
中禅寺秋彦や榎木津らに比べると真面目過ぎるあっちゃんでは正直力不足で、蘊蓄含めそれなりの長さがある割には事件自体も小粒感が否めませんが、ファンなら読んで損は無いのではないでしょうか。(ハードルは上げない方が良いですが)

あとは帯に本家「百鬼夜行シリーズ」の最新作「鵺の碑」が近日刊行との記載があったそうで、いつ出るのかは謎ですが楽しみです。

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